女子第31回全国高校駅伝は22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点とするコース(5区間21・0975キロ)で行われ、徳島県の鳴門は1時間13分50秒で前回の51位を大きく上回り、3年ぶりの30位台となる36位でレースを終えた。
仙台育英(宮城)が1時間7分00秒で2年ぶり4度目の優勝を果たし、2連覇を狙った神村学園(鹿児島)は2位、3位は筑紫女学園(福岡)だった。
女子評 鳴門は1区でつくった流れに乗って懸命につなぎ、3年ぶりに30位台でゴールした。エース小濱が1区を27位と好位置でリレー。2区古山は区間35位と踏ん張った。3区浅田が区間45位にとどまって36位まで落としたものの、4区友江、アンカー森岡が粘り強くたすきをつないで順位を守った。
◇女子の区間1位と鳴門(丸数字は通過順位)
▽1区(6キロ)小海遥(宮城・仙台育英)19分29秒<27>小濱麻央20分45秒▽2区(4・0975キロ)テレシア・ムッソーニ(広島・世羅)12分15秒=区間新<35>㉚古山育弥14分11秒▽3区(3キロ)清水萌(宮城・仙台育英)9分24秒<45>㊱浅田菜摘11分0秒▽4区(3キロ)山中菜摘(宮城・仙台育英)9分20秒<34>㊱友江奈穂子10分21秒▽5区(5キロ)エリザベス・ジェリー(青森山田)15分28<37>㊱森岡美羽17分33秒
昨年の雪辱、主将が好走 鳴門
昨年の51位から36位へジャンプアップした。タイムも37秒短縮。しかしレース後、鳴門の小濱主将は「何か申し訳ない気持ち」と言う。1時間12分台での20位台という目標に1分14秒届かなかったせいか、選手たちの表情は浮かなかった。
悲観するばかりの内容では決してなかった。リベンジを懸けた小濱主将は1区で確実に流れをつくった。前半のスローペースを集団の中で我慢し最後まで足を残した。昨年は直前に足を痛め、万全でない中1区を走り、58人中57位。あの日から1年、タイムを1分23秒縮め、27位でつないだ。
順位を守り続けたかったが、2区古山から30位でたすきを受けた3区浅田の動きがやや硬く、36位に落とした。「先輩のためにいい走りをしたかった」。意気込みが空回りしたのか、唯一の2年生にとっては悔しさが残るレースとなった。
それでも4、5区の友江、森岡が手堅く30位台でつなぎ順位を死守。森岡は「チームメートやOGが沿道から大きな声で応援してくれたのが力になった」と感謝し、友江は「持てる力は出し切れた」とうなずく。
3年生4人にとっては最後の都大路。それぞれの課題克服へ自主練を欠かさなかった頑張り屋たちの挑戦は終わった。小濱主将は「来年もこの舞台に立って」と後輩に伝え、浅田は「努力が先輩に全く追い付いてない。もっともっと頑張る」。悔しさと経験を必ず力に変える。