購入客に商品を手渡す施設利用者(左側)=阿南市役所

購入客に商品を手渡す施設利用者(左側)=阿南市役所

 8日から全課の業務が始まった阿南市の新庁舎で、市内の障害者支援施設4施設が売店を運営している。市が施設利用者の就労の場をつくるとともに、市民に理解を深めてもらおうと、新庁舎建設に合わせてスペースを設けた。市職員や来庁者が、施設利用者の作った弁当や菓子などを買い求めている。

 売店は、新庁舎低層部1階の正面玄関西側の15平方メートル。カウンターにクッキーやパットライス、パンや弁当などの商品を陳列している。各施設の利用者1~4人が接客を担当。持ち帰りのほか、店舗南側にあるテーブルやベンチで食べることもできる。

 月曜は午前10時半~午後1時にシーズ今津(那賀川町)、水曜は午前11時~午後3時に地域活動支援センターあなん(横見町)、木曜は午前11時半~午後1時に買援隊(那賀川町)、金曜は午前11時~午後2時に大地阿南(内原町)がそれぞれ販売を担当する。火曜は週ごとに4施設が交代する。

 接客を担当したシーズ今津の渡部美和子さん(37)は「自分の作った商品が売れてうれしい。これからも頑張りたい」と意欲的。市民生活課を訪れた後に立ち寄った同市富岡町内町、主婦原口幸子さん(38)は「おいしそうなお菓子がたくさんあって、選ぶのにわくわくした。食べるのが楽しみ」と笑顔を見せた。