小山田浩子さん

吉村萬壱さん

 徳島をテーマにした掌編小説コンクール「第3回徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞」(徳島文学協会、徳島新聞社主催)の全国公募が2020年1月15日から始まる。今回から芥川賞作家の小山田浩子さん(36)が新たに最終選考委員に加わり、18、19年にも審査した芥川賞作家の吉村萬壱さん(58)との二枚看板となる。過去2回とも400点を超す応募があった阿波しらさぎ文学賞。女性選考委員が加わり、新たな応募が期待できそうだ。

 小山田さんは1983年、広島市生まれ。4歳年上の夫が徳島県出身で毎年のように徳島を訪れている。2010年「工場」で新潮新人賞、13年に同作で織田作之助賞、14年「穴」で芥川賞を受賞した。

 吉村萬壱さんは父親が小松島市出身。01年「クチュクチュバーン」で文学界新人賞、03年「ハリガネムシ」で芥川賞、16年「臣女」で島清恋愛文学賞。座談会などで頻繁に徳島を訪れ、県内の文化事情にも詳しい。

 阿波しらさぎ文学賞は、原稿用紙15枚以内で、徳島の文化や地名、歴史、産業、人物などを盛り込むことが条件。地域活性化や書き手の発掘を目的としており、県ゆかりの芥川賞作家2人が最終選考委員を務めることで、さらに小説への関心が高まりそうだ。

 募集締め切りは来年6月10日(当日消印有効)。詳しい応募要領は1月15日、徳島新聞紙上で発表される。

 大賞の阿波しらさぎ文学賞の賞金は30万円。徳島出身および徳島在住者から選考する徳島新聞賞は10万円、25歳以下を対象とする徳島文学協会賞は3万円。

 徳島文学協会による1次選考を経て、8月に吉村さん、小山田さん、佐々木義登徳島文学協会長(四国大教授)、岡本光雄徳島新聞社編集局長の4人による最終選考を行う。受賞作は徳島新聞紙上と徳島新聞電子版で全文掲載するほか、文芸誌「徳島文學」に転載される。表彰式と記念イベントは9月に行われる。

 第1回は422点、第2回は426点の応募があった。これまでの受賞作には、藍染、阿波人形浄瑠璃、阿波踊り、津波、吉野川、園瀬川、寺島川、眉山などが描かれた。