徳島阿波おどり空港(松茂町)の2016年度の利用者数が107万826人と、10年4月の移転後としては最多になったことが分かった。乗り継ぎ割引の充実や福岡線のジェット化などで利用が伸びた。飯泉嘉門知事が15日の定例記者会見で明らかにした。
定期便や季節便、チャーター便の空港利用者数は、移転オープンした10年度には79万5880人だった。その後、全日空の東京線再参入などにより14年度には百万人を突破。
16年度は羽田経由で北海道に乗り継ぐ際の運賃割引が釧路、函館、帯広、女満別空港も対象になり、充実されたほか、日本消化器外科学会総会(7500人規模)など全国規模のイベントが複数開催されたことも利用者数を押し上げた。
同年度の利用者数の内訳は、東京線が前年度比6・5%増の103万7076人、うち日本航空が75万8157人(9・6%増)、全日空が27万8919人(1・0%減)だった。福岡線は同1・2%増の2万9343人。札幌行きの季節便は3272人、チャーター便は17便で1138人が利用した。
県次世代交通課によると、記録の残る1989年以降で利用者数のピークは97年度の117万5149人。移転直前の2009年度には75万5725人にまで落ち込んでいた。
知事は「受け入れ能力を向上させる施設(3基目の搭乗橋)の整備を進めており、国内路線新設や、香港や台湾など東アジアを中心とした国際線のセールスを通して交流人口の拡大を図りたい」と話した。