前回大会の1区高校男子区間で一斉にスタートする16郡市の選手=2019年1月4日、海陽町宍喰浦

 第66回徳島駅伝(徳島陸協、徳島県、徳島新聞社主催)は3日午前11時から、徳島市のJRホテルクレメント徳島で開会式が行われ、開幕する。レースは4日午前7時半に海陽町の宍喰橋をスタートし、6日までの3日間、全43区間、256・9キロで競う。初日は2年ぶりに由岐コースが採用され、最終日には関連イベントとして小学生駅伝が前回に引き続き開催される。16郡市(名東郡はオープン参加)による優勝争いや各賞の行方を展望した。

 

総合展望 レースは4連覇に挑む鳴門市と、前回8分差で2位の徳島市を中心に進みそうだ。総合力は拮抗(きっこう)しており、前回以上の接戦が予想される。阿南市、板野郡が表彰台を激しく争い、名西郡や小松島市など前回の8位入賞組による上位争いも予断を許さない。

 鳴門市は奥谷、新井、秋山、棚池ら大塚製薬から男子4人、女子2人の実業団勢がメンバー入りし、戦力は充実している。初日から主要区間でリードを奪い、優位にレースを進めるプランを描く。ただ中学男女に陸上部員が少ないため、特に初日序盤に多い男子中高生区間の出来がその後の流れを左右しそうだ。

 新監督の下、4年ぶりの王座奪回を狙う徳島市も引けを取らない陣容。長距離区間を担う社会人1年目の日下(日亜化学)や志摩(関学大)ら若手の成長が著しい。鳴門市との差を詰めるには、つなぎ区間の踏ん張りが重要となる。貴重な戦力となる女子の大学生、ふるさと選手の高校生にも期待が掛かる。

 両チームを追うのが、阿南市と板野郡。4年ぶりのメダル獲得を目指す阿南市は女子の福良(大塚製薬)古山(鳴門高)、中学男子の児島(羽ノ浦中)篠原(那賀川中)ら女子と中学生が充実。國行(大塚製薬)結城(日亜化学)ら一般勢がどこまで踏ん張れるかがポイントとなる。3位死守を誓う板野郡は小林(松茂町役場)杉本脩(稲次病院)伊藤(帝京大)の一般と杉本琉、宇都宮の徳島科技高勢でリードを広げたい。森(松茂中)湯浅、久次米七(以上北島中)ら若駒の奮起も欠かせない。

 前回18年ぶりに5位入賞した名西郡は、全国高校駅伝出場の徳島科技高の男子7人をはじめ、水上(石井町役場)や行天(県警)ら力のある選手がそろう。川内(大塚製薬)を柱とする女子も強力だ。主力の欠場で前回8位に終わった小松島市は総合力で上位をうかがう。福島太(大和精機)今川(立命大)ら主要区間を担う一般勢で貯金をつくりたい。3年連続で6位入賞の美馬市はエース上村(大塚製薬)を筆頭に木下(市青少年育成センター)宮本(国学院大)土井(拓殖大)と一般勢の層の厚さが強み。

 三好市と海部郡の入賞争いからも目が離せない。前回7位の三好市は横佐古(池田中)平尾(三野中)ら中学勢の奮起で勢いに乗れるか。連続入賞が13回で途切れた海部郡は佐藤、池田、和田(以上つるぎ高)が引っ張り、初日の地元区間でリードを狙う。

 続くのが阿波市、吉野川市、那賀郡、美馬郡。阿波市は元木(市役所)を中心に初の1桁入りに照準を合わす。吉野川市は大倉(日本薬科大)を主力に、将来を見据えて中学生を多く配置した。那賀郡は下籔智(県警)が柱。箱根駅伝出場の岩佐壱(帝京大)が間に合えば心強い。美馬郡は3大会ぶりに復帰した女子エースの岡田(大塚製薬)の走りが注目される。

 総力戦で挑む勝浦郡、三好郡は初日の出来が順位アップのポイントになる。3大会ぶりのオープン参加となった名東郡は、次回に向けて最終日は全区間でたすきをつなぐ。

 

女子総合 名西が一歩リード

 名西郡が初の総合優勝へ一歩リードしている。阿南市、鳴門市、板野郡、徳島市が追う。

 名西郡は、1万メートル県ランキング4位の川内(大塚製薬)と3000メートル9分32秒34の酒井(シスメックス)の一般勢が引っ張る。全国高校駅伝に出場した友江(鳴門高)や石井、蛇目、佐野(以上石井中)も力がある。

 阿南市は、1万メートル県ランキング1位の福良(大塚製薬)が柱。3000メートル9分46秒の古山(鳴門高)を筆頭に辻田、西内(以上富岡東高)や治尾(羽ノ浦中)大西(阿南中)の好走に期待。

 前回優勝の鳴門市は、秋山と棚池(以上大塚製薬)の実業団勢の出来に加え、全国大会経験者の小濱、森岡(以上鳴門高)の走りも鍵を握る。

 板野郡は四国駅伝出場の梶崎、佐々木、久次米美(以上徳島北高)を主力に、中学勢も安定している。徳島市は田村(大院大)が軸。白木姉妹(岡山・興譲館高)や近藤(城ノ内中)の奮起も欠かせない。

 

中学総合 粒ぞろいの阿南 板野・三好市が追う

 2年ぶりの優勝を目指す阿南市を軸に、2連覇が懸かる板野郡や前回3位の三好市などが絡む展開が予想される。

 阿南市は県中学校駅伝で入賞した男女計4校の選手が中心。男子は児島ら全国駅伝10位の羽ノ浦勢5人のほか、県大会1区3位の篠原(那賀川)、6位の茂村(阿南一)ら粒ぞろい。女子も1区9位の大西(阿南)や1500メートル県中学ランキング2位の治尾(羽ノ浦)がおり、充実している。

 板野郡は男子3000メートル県中学ランキング5位の森(松茂)、県中学校駅伝1区5位の上藤(北島)が柱。女子は全国大会に出場した北島の湯浅、久次米、3000メートル県中学ランキング4位の松谷(上板)、5位の大西(松茂)ら層が厚い。

 三好市は県中学校駅伝で入賞した男女の池田、三野男子の主力で構成。このほか、美馬市や名西郡も上位をうかがう。有力選手を一般区間に回さざるを得ないチームもあり、順位にどう影響するか不透明な要素もある。

 

新人賞 男女各8人が有力候補

 初出場の中学生から男女合わせて最大3人を選ぶ。対象者132人(男子88人、女子44人)のうち、男女各8人が有力候補に挙がる。

 男子は3000メートル県中学ランキング6位の三好市の佐賀(三野)や阿南市の濵口、飯田、米元、柴田(以上羽ノ浦)を中心とした争い。吉野川市の須恵(山川)、美馬市の國安(江原)、板野郡の上藤(北島)も有力で、どこまで迫れるか。

 女子は県中学校駅伝1区で好走した板野郡の松谷(上板)や大西(松茂)、吉野川市の大塚(市立川島)らが競り合う。名西郡の石井(石井)も前評判は高い。三好市の森実葵(池田)、板野郡の久次米(北島)、阿南市の大西(阿南)、徳島市の小山(城ノ内)にもチャンスはある。

 

小学生駅伝 谷本・浅川の阿南勢が女子筆頭

 小学生駅伝は最終日の午前11時15分に吉野川合同庁舎前をスタートする。距離は1区の男子が1400メートル、2区の女子は1500メートル。記録は徳島駅伝の総合成績に反映されないが、各郡市の次代を担う若駒の走りに注目が集まる。

 男女とも県小学生ランキングの上位選手が顔をそろえた。男子は1000メートル3分0秒51の記録を持つ阿南市の川田(今津)をはじめ、板野郡の武田(藍住東)、吉野川市の高橋(牛島)らが上位争いに絡みそう。

 女子も同3分20秒台の谷本(津乃峰)浅川(今津)の阿南市勢を筆頭に板野郡の森本(藍住西)、鳴門市の竜田(桑島)らが続く。スピードのある阿波市の大塚(柿原)も楽しみな存在だ。

 

MVP 大塚製薬勢が中心

 大会を通じて最も優秀な成績を収めた男女各1人以内で、長丁場の2区間を制した選手が候補となる。男子は第39区(14・4キロ)、女子は第22区(4・6キロ)の最長区間を制すと受賞に近づく。

 男子は徳島市の岡田、鳴門市の奧谷、美馬市の上村、阿南市の國行の大塚製薬勢を中心とした争いになりそう。61~64回大会に連続受賞した小松島市の大西(プレス工業)が2大会ぶりにどんな走りを見せるかにも注目が集まる。海部郡のエース土壁和(東洋大)、箱根駅伝の4区にエントリーされた那賀郡の岩佐壱(帝京大)ら大学勢が割って入れるか。

 女子は、前々回受賞の阿南市の福良をはじめ、59回大会受賞の美馬郡の岡田、鳴門市の棚池、名西郡の川内の大塚製薬勢のほか、名西郡の酒井(シスメックス)、美馬市の西谷(ルートインホテルズ)らが有力。前回は鳴門市の森岡(鳴門高)が受賞しており、高校生や大学生にも十分可能性がありそうだ。