「よく聞けよ。今年はいつもとわけが違うぜ。令和になって初めての正月だ。しかも、2020年代の始まりなんだよ」。寅さん風に新年を表現すれば、こんな感じか

 新しい年を迎えると、身も心もリセットされる。悠久の時間の流れを年で区切ったのは、祖先の英知だろう。十二支もその一つ。今年はそのトップバッター、ネズミである。あまりいい印象を持たれないが、なかなか縁起のいい動物なのだ

 「子(ね)」は、頭の大きい小児をかたどった♀のような字が始まり。小児にゆえ可能性にあふれ、新しいものがどんどん生み出されていくという意味を持つらしい。白いネズミは「福の神」の大黒天の使者といわれる

 東京五輪の年。社会に、経済に活力がみなぎることが期待できよう。政治では動乱の予感も。1960年以降の5回の子年に、首相が代わらなかったのは84年だけである。五輪後とも目される衆院解散・総選挙、果たして安倍晋三首相は?

 県内に目を向けると、8月末のそごう徳島店撤退、徳島市の新ホール建設を巡る県と市の対立など、難題が待ち受ける。ここはネズミさまのお力添えを願いたいところだが

 22年ぶりにスクリーンに帰ってきた寅さんは言う。「大丈夫だよ。これからいいことがいっぱい待ってるよ」。皆さんの幸せが「ねずみ算」式に増えてくれれば。