東日本大震災の知見を伝えるイベント「事前復興まちづくりサミット」が12、13の両日、美波町の由岐公民館で開かれる。岩手県大船渡市三陸町綾里地区で調査を進めてきた東京の大学教授らによるグループ「綾里地区研究会」と美波町などが主催する。
12日は、近畿大建築学部の岡村健太郎講師と首都大東京都市環境学部の饗庭伸教授が、綾里地区の復興例が伝える教訓をテーマにそれぞれ講演する。被災後の復興の道筋をあらかじめ決める事前復興に、美波町でどう取り組むかも考える。
13日は、日弁連災害復興支援委員会の永野海副委員長が被災後の生活再建に必要な支援制度を紹介。制度を学ぶカードゲームも体験してもらう。
饗庭教授らのグループは、1896年と1933年、そして2011年と3度の津波を経験するたびに人的被害を減らしてきた綾里地区の災害と災害の間の過ごし方に着目。昨年9月に刊行した著書「津波のあいだ、生きられた村」(鹿島出版会)の出版記念イベントとして、第1弾を静岡県沼津市で開いた。
12日は午後2~5時、13日は午前9時半~正午。参加無料で申し込み不要。問い合わせは町消防防災課<電0884(77)3619>。