ハモの皮を竹に巻き付ける従業員=阿南市宝田町のタカラ食品

 阿南市宝田町今市の食品加工会社「タカラ食品」が、ハモの皮を竹に巻いて焼いた阿南のローカルフード「ハモ皮ちくわ」の販売を始めた。地元の特産品でありながら、市内で製造する業者がいなくなっていた。復活した珍味を求めて地元の人が購入に訪れており、県内の居酒屋からも注文が入っている。

 タカラ食品は2年前から阿波牛のジャーキーや鳴門鯛のカレーといった徳島の特産品を生かした商品開発に取り組んでいる。地元漁師からの提案もあって、阿南のハモに着目するようになった。

 昨年9月から皮ちくわの商品づくりを開始。地元漁師と交渉して比較的安価に皮を仕入れ、食品加工のノウハウを生かして完成させた。11月上旬から販売している。

 従業員が皮を竹の棒に巻き、しょうゆやみりんなどを混ぜた特製のたれを付けて約30分焼く。その後、真空パックにして冷凍加工している。約1年半の間、冷凍保存できる。

 皮ちくわは、弾力のある食感と甘辛い味付けが特徴。市の観光ブックに「阿南の居酒屋では定番の一品」と紹介されている。

 しかし近年は、価格高騰で原料が中国から入手できなくなり、製造業者が減少。数年前に同市大潟町のかまぼこ製造業者が廃業したのを最後に、地元での担い手はなくなり、美波町の業者だけとなっていた。

 商品開発に携わった冷凍部マネージャーの折野大器さん(39)は「年配の方に昔の味だと喜んでもらっている。地元の名産を知らない若い人にも味わってほしい」と話した。

 価格は1本500円(税抜き)。問い合わせは同社<電0884(22)1773>。