三好市池田町の市中央図書館が所蔵する池田高校60周年記念誌が6ページ破り取られていたことが19日、分かった。全国の図書館で学校史や記念誌などの切り取りが見つかっている問題を受け、同館が蔵書を調べた結果、判明した。

 同館によると池田高校の記念誌は1981年に発行され、同館は2冊を所蔵している。被害があったのはそのうちの1冊で、野球やハンドボール、山岳、水泳、書道の部活動の功績や写真が掲載されたページがほぼ全て破り取られていた。被害のあった時期は不明。

 同館は11日から、郷土資料コーナーにある約3800冊を調査。同館を管理運営するNPO法人そらのまち図書館の佐川博郁事務局長は「市民の大切な財産を傷つけるなんて許せない」と話した。

 日本図書館協会(東京)は19日、少なくとも27都道府県の64図書館で被害が確認されたと明らかにした。徳島県内では三好市中央公民館のみ。被害は計355冊、2482ページに上っている。調査中として協会に報告が上がっていない被害も多いとみられ、被害はさらに拡大する見通し。