徳島県の飯泉嘉門知事は22日の定例会見で、JR四国全路線の輸送人員が減少を続けるとの四国運輸局の推計に関連し、「JR四国は稼ぎの中から鉄道高架事業の費用を捻出しなければならず、将来の利用者増加が見込めなければ難しい」と述べ、徳島市の高架事業(出来島踏切-園瀬川鉄橋、計4・7キロ)への影響に懸念を表明した。

 推計結果に対しては「厳しい数字」と危機感をにじませた。輸送人員増に向け、沿線のにぎわいづくりや訪日外国人旅行者(インバウンド)の取り込みが鍵を握ると指摘。インバウンド誘致について「関西国際空港の利用が伸びている。ここからいかに四国に観光客を呼び込むかを考えれば状況は変わる」と、四国新幹線の必要性を訴えた。

 利用促進策として、県と徳島市が共催するとくしまLED・デジタルアートフェスティバルなど年間を通したイベントの充実や、阿佐東線でのデュアル・モード・ビークル(DMV)運行を生かした誘客などを挙げた。

 JR四国の9路線の旅客需要について運輸局は、2040年に15年比で12・6~36・8%落ち込むと推計。県関係路線でも、鳴門線で31・6%、牟岐線で22・1%など軒並み15%以上の減少を見込んでおり、「インバウンドが増加しても人口減による乗客の落ち込みはカバーできない」との認識を示している。