4月いっぱいで閉店した「カフェ・ド・ロセアン」の店内=松茂町の月見ケ丘海浜公園

4月いっぱいで閉店した「カフェ・ド・ロセアン」の店内=松茂町の月見ケ丘海浜公園

 松茂町の月見ケ丘海浜公園内で10年前から営業していたレストラン「カフェ・ド・ロセアン」が、4月いっぱいで閉店した。運営する企業の経営状態が悪化したため。同店は町のご当地グルメ「まつしげ潮やきそば」を提供していた唯一の店でもあり、関係者から残念がる声が上がっている。

 レストランはビジターセンターの1階にあり、広さ約30平方メートルで40席。公園が開設された2007年4月から営業してきた。

 同店を運営する土産物販売・飲食サービスの「徳島観光ステーション・阿波之里」(徳島市)が、主力のレストラン「阿波之里」(同市)の不振で自己破産申請の準備に入った。このため「阿波之里」とともに4月30日限りで営業をやめた。

 「まつしげ潮やきそば」は11年、松茂町制50周年事業の一環として生み出された。町特産のサツマイモ「松茂美人」のチップスをトッピングし、スダチの効いた塩だれの爽やかさが特徴。その年の冬ごろから同店のメニューに加わっていた。

 松茂町の松下師一(のりひと)総務課長は「普通の焼きそばより売れていると聞いていたので残念。どこか町内の店で、提供を引き継いでもらえれば」と話す。

 公園の指定管理者であるスタッフクリエイト(徳島市)の民恭典事業開発本部長は「急な閉店で驚いている。公園利用者にご迷惑をお掛けしており、一日も早く次の店舗を探したい」と話している。