埼玉県蕨市の城趾公園に「成年式発祥の地」と台座に刻字された像が立つ。終戦翌年の1946年11月、当時の蕨町で行われた成年式が成人式のルーツとされる

 日本が敗戦で沈む中、地元の青年団が次代を担う若者を勇気づけ、希望を持ってもらおうと、青年祭を催した。成年式はその冒頭の式典だった。男性はカーキ色の国民服、女性はもんぺ姿で参加したという

 48年、成人の日を定めた祝日法が制定され、成人式は各地に広がる。「ハッピーマンデー」導入で、成人の日が「1月の第2月曜」となって20年がたつ今も、1月15日が頭に浮かぶ。なので毎年、「今年はいつ」とカレンダーに聞いている

 この日に成人式を行う自治体も随分減った。県内で当日に式がないのは、今年で8年連続となる

 2022年度からは、成人年齢が18歳へ引き下げられる。市町村は、成人式の対象年齢を18歳、20歳のどちらにするかで悩んでいるようだ。誰のため、何のための成人の日なのか。そんな疑問が湧く

 蕨市の城趾公園には「青春」の碑もある。米詩人サミュエル・ウルマンの詩で、地元出身の岡田義夫さんの名訳が刻まれている。「青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ」。とっくに20歳を超えた方は、そう自らに言い聞かせる日にしてはどうか。きょうは成人の日。