初のレシピ本「おそうざい十二カ月」を出版した神田さん=都内

 レストラン格付け本「ミシュランガイド東京」で最高評価の三つ星を10年連続で獲得している日本料理「かんだ」の店主で徳島市出身の神田裕行さん(53)=東京都世田谷区=が、初めてのレシピ本「神田裕行のおそうざい十二カ月」(A5判、180ページ、税込み2376円)を暮しの手帖社から出した。毎日食べても飽きないお総菜作りの秘訣(ひけつ)が詰まった一冊となっている。

 神田さんが2011年から約5年半、隔月で発刊される雑誌「暮しの手帖」に連載した「新・おそうざい十二カ月」の中から人気のあったメニューに、両親の作ってくれた思い出の野菜のかき揚げと茶わん蒸しの2品を加えた計62品のレシピを紹介している。

 「店で出す料理は常に変化するのでレシピにできない。むしろそのことが価値だと思っている」と語る神田さんだが「家庭料理にはある程度ベーシックな指針があっていい」との考えを示す。

 最近流行しているインターネット上のレシピサービスメニューにありがちな「○の○○風」ではなく、肉じゃが、豚角煮、ひじきの煮物といったシンプルな料理の作り方を解説。「素材の味を生かす」「適度なうま味」「作り置きできる」をキーワードに、食べ飽きない家庭料理の作り方を紹介している。

 本のサイズにもこだわり、キッチンやダイニングに置きやすく、手に取りやすいやや小さめのA5判にした。

 神田さんは「何でも買って食べられる時代だからこそ、手作りの温かみを家庭の食卓に取り戻してほしい。一度、このレシピ通りに作ってみて。自分の作り方と違う点があればそれが新たな発見になる」と話している。