クルーズ客船を下船して観光に出向く乗客ら=小松島市の徳島小松島港赤石岸壁

 

 英国船籍の豪華クルーズ客船「マジェスティック・プリンセス」(全長330メートル、14万3千トン)が4日、小松島市豊浦町の徳島小松島港赤石岸壁に初寄港した。県内に入港したクルーズ客船では過去最大。乗客は台湾人を中心にした訪日外国人観光客約3800人で、このうち3千人以上が下船し、勝浦町で花見を楽しんだり、渦の道(鳴門市)などの観光地に繰り出したりした。

 船は1日に台湾を出港し、鹿児島県を経て赤石岸壁に到着。下船した観光客はバス約80台に分乗し、県内各地へ向かった。

 勝浦町の桜の名所である生名谷川沿いの「ロマン街道」には、約2100人が訪れた。400本余りの桜が川の両岸1キロにわたって咲き、観光客は歓声を上げながらシャッターを切っていた。陳柏真(チェンボーチェン)さん(61)は「楽しみにしていた桜が見られてよかった。多くの人に歓迎してもらいうれしい。また訪れたい」と話した。

 赤石岸壁には、徳島ラーメンや菓子類などの土産物を販売するテントが設けられ、観光を終えた一行が次々と買い求めていた。

 船は同日夜、小松島を出港。大阪と宮崎を巡って8日に台湾に帰港する。