水揚げされたサクラダイ=鳴門市北灘町沖

 鳴門市北灘町の沖合でサクラダイの定置網漁が最盛期を迎えている。

 サクラダイは、桜の咲く時季に紀伊水道から鳴門海峡を経て播磨灘に入るマダイ。水産会社・山仁産業(北灘町粟田)は3月末から漁を始めた。

 4日は午前10時に漁師が近くの粟田漁港を出港。沖合1キロにある定置網を引き上げると、最大で体長約80センチ、重さ約5キロのサクラダイがピンクの体をくねらせた。この日は約700キロの水揚げがあった。

 昨年11月から今年2月まで水温が例年より2、3度低かったため身が引き締まり、良質だという。漁は5月末まで続く。

 松下周平専務(32)は「水揚げが順調でほっとしている。刺し身で食べるのがお勧め」と話した。

 北灘漁協によると、粟田漁港では1日1トン前後が水揚げされる。県内の市場では1キロ当たり1500~3000円、関東や京阪神では約5000円の値が付く。