三好昭央さん

 徳島県北島町出身の脚本家三好昭央さん(東京都在住)がドラマや映画で活躍している。近況を聞いた。

 三好さんは俳優として映画やドラマで活動した後、脚本家に転向し、2013年にアニメ「みにヴぁん」でデビューした。「ウルトラマンX」「仰げば尊し」など、映画やドラマの脚本を手掛けている。

 近年の映画やドラマは漫画や小説などが原作のものが多く、オリジナル脚本は少ない。「原作の全てをそのまま映像化するわけではないので、どのエピソードを切り取って描くかが重要」。原作ファンにとって印象的なせりふをどう生かすか、脚本家の腕の見せどころだ。

 連続ドラマは放送3カ月ほど前から約半年間の短期集中の仕事だが、映画は1年以上かかることが多い長丁場。ストーリーも、映画は2時間で完結させるが、連続ドラマでは1話の中での起承転結と最終回までの大きな物語の流れを両立させなければならない。

 2017年夏に放送された深夜の連続ドラマ「ファイブ」は、少女漫画が原作の学園モノ。少女漫画のドラマ脚本は初めてだったが、「キュンキュンさせてください」という依頼に楽しんで書くことができた。

 3月に開かれた徳島国際映画祭には3年連続で出演した。「仕事で故郷に帰ってくるのは楽しい。なかなか知ってもらう機会のない映画の制作者にスポットが当たるし、同郷のクリエイターに親近感がわく」

 ドラマや映画の脚本を主に手掛けているが、舞台やアニメにも関心を示す。「作品は巡り合わせ。うまく自分に合う作品と巡り合えれば幸せだと思う。ジャンルにこだわらずに何でも書いていきたい」と話した。