池の中に入り、カワバタモロコを捕獲する参加者=板野町松谷の大塚製薬徳島板野工場

 環境省のレッドデータブックで絶滅危惧I類に指定されている淡水魚「カワバタモロコ」を試験飼育している大塚製薬徳島板野工場(板野町松谷)内のビオトープ池で26日、初の個体数推定調査が行われた。1500~5500匹と推定され、2012年の飼育開始時に放流した千匹から増加していた。
 
 池の広さは約1千平方メートル。県などでつくる「カワバタモロコ増殖・放流連絡会議」の会員約30人が、30分間かけてカワバタモロコを捕獲し、マーキングした上で放流した。約1時間後、再び30分間かけて捕獲した中に、マーキングされた個体が何匹いるかを数えた。
 
 それぞれの数字を、生物の個体数推定調査で一般的に用いられている計算式に当てはめると、3578匹となった。上下2千匹の誤差があるとされるため、推定値を1500~5500匹とした。
 
 徳島大の学生時代からカワバタモロコの研究に取り組む、和歌山大学の田代優秋特任助教(38)は「池の環境が良いのか、明らかに増えている。いつか絶滅危惧種から外してもらえれば」と話した。
 
 県は、カワバタモロコの種の存続を目指して、県水産研究所(鳴門市瀬戸町)で繁殖を行っているほか、12年に大塚製薬などと試験飼育の協定を結んで成魚を育てている。
 
 この日は、04年に58年ぶりの生息が確認された鳴門市大津町内の水路で、成魚1500匹の放流も行い、今後生息状況を調べる。