3時間走に挑むランニングクラブ順風のメンバー=吉野川南岸河川敷グラウンド(順風提供)

走り出すメンバー。ゴールは3時間後

飲食物が多数用意されたエイド。ランナーの憩いの場

 何時間も一定のリズムで体を動かし続けるのがマラソンです。体力以上に問われるのは「忍耐」。子どもの頃から苦手です。いくらランニングが趣味と言っても、1人で何時間も練習できるほどの強い意志はありません。

 「誰か背中を押してくれないかなあ」。そんな消極的な思いを抱いていると、先輩ランナーの誘いがあり、1月19日に徳島市内で開かれたランニングクラブ「順風」の練習会に参加させていただきました。

 順風は、徳島マスターズ陸上競技連盟の加藤順曠(のぶひろ)会長(76)らが中心となって2013年秋に立ち上げました。現在では140人以上が登録しています。

 この日のメニューは「3時間走」。2月中旬の海部川風流(ふる)マラソンを見据えての走り込みです。約60人が吉野川南岸河川敷グラウンドの周回コースに挑みます。

 午前9時5分スタート。参加者は各自のペースで、正午過ぎまで1周3・3キロをぐるぐる走ります。私は先輩ランナーに引っ張ってもらい、1キロ5分30秒のペース。天候も良く、絶好のラン日和でした。

 ペースは順調に維持していたのですが、3周目に入った頃から少しずつ雑念が湧いてきました。「慣れ」からくる「飽き」とでも言いましょうか。吉野川と堤防に囲まれたコースに大きな景色の変化はありません。起伏もない競技場のような環境で、同じ場所を同じ速度で淡々と走る・・・。意外と精神的にきついものです。1人なら自信を持ってやめていたでしょう。

 でも今日は練習会。コースでは、順風のメンバーがおそろいの緑のシャツを着て汗を流しています。抜きつ抜かれつ、時には声を掛け合います。このやり取りを重ねているうちに、気が紛れて次第に集中した走りになったような気がします。仲間は大事ですね。

 そして心の支えになったのはエイド(給水所)。順風では、今日のような練習会の際に設けるようです。炭酸飲料、オレンジ、梅干し、おにぎり、カステラ、那賀町特産のおはぎ「はんごろし」などが並びます。温かいお接待に居心地の良さを感じ、心のエネルギーを充電。後半はエイドに早く寄りたくて足を動かしていました。

 ランニングの練習には「距離」よりも「時間」を基準に取り組むこともあります。例えば「20キロ走る」ではなく「2時間走る」です。違いがよく分かりませんが、目標達成は時間を基準にした方がしやすいかもしれません。

 私は1キロ5分30秒のペースをほぼ維持して無事に練習終了。忍耐力も少しアップしたと思います。私の場合、レース中に心の中のリトル(矢)をいかに抑えるかが重要。さまざまな練習を経験して対処法を学んでいきます。

 和気あいあいとした雰囲気の中、気心の知れた仲間と心温まるエイドの存在は、厳しさを楽しさに変えているように感じました。順風には年配のランナーも多く、マラソンが生涯スポーツとして定着していると実感しました。皆さんの「順風満帆」なランニングライフを祈っています。

 練習の合間、何人かのメンバーに「あわラン見よるでよ」と声を掛けてもらいました。もしかしたらこの一言が、執筆のモチベーションを最も高めてくれているかもしれません。レースも連載も途中で力尽きることなく「順風満帆」に進めていきたいものです。(矢)

 〈メモ〉順風の練習会は毎週水曜午後7時半~、石井町のOKいしいパーク飯尾川運動公園で。体調や走力に合わせて自由なペースで走る。日曜も毎月2回開く(場所やメニューは随時変更)。年会費1000円。希望者は水曜の練習会へ。