徳島県内のハローワークで、法令基準に反する求人を受け付け、求職者に提示していたケースが新たに4件あったことが29日、分かった。就業時間が基準を超えていたり、最低賃金を下回ったりしていた。徳島労働局は「担当職員の確認が不十分だった」としている。
就業時間が超過していたのは、徳島市の農業関連会社と建設会社がハローワーク徳島に提出していた求人。農業関連会社は一日の所定労働時間を8時間とし、年間休日は95日としていたが、これを基に年間就業時間を算出すると2160時間となり、法定の2085・71時間を上回っていた。同社は労働局の指摘を受け、年間休日を105日に変更した。
一日の休憩時間を60分とし、年間休日を99日としていた建設会社も年間就業時間が法定枠を上回った。同社は休憩時間を75分に引き上げた。
最賃を下回ったケースはハローワーク阿南とハローワーク吉野川で1社ずつあった。試用期間の賃金や固定残業代を含む「職務手当」を計算したところ、いずれも徳島県の最賃716円を下回っていた。両社とも時間給が最賃を上回るよう修正した。
ハローワーク徳島で、徳島市の住宅建設・販売から最賃を下回る求人を受け付けたケースが2件あったため、求人条件の再確認作業などをする中で違反が見つかった。
労働局は「いずれも防ぐことができたミス。なくすよう努める」としている。