アユを狙ってさおを出す釣り人たち=午前8時半ごろ、海陽町小川の海部川

 勝浦川と那賀川上流を除く徳島県内の主要河川で1日、アユ漁が解禁され、待ちかねた釣り人が早朝から繰り出した。河口での工事の影響で減少が懸念された吉野川は例年よりも遡上(そじょう)が少なかった。

 ●吉野川上流
 名所として知られる三好市山城町国政の鮎戸(あど)ノ瀬では3人が岩場に陣取り、釣り針を川底まで沈めてアユを引っ掛ける「ぴんぴん釣り」で当たりを待った。魚影は薄かったものの、2時間で5匹を釣り上げた同市山城町大月の会社員秋幸二さん(73)は「苦労して釣った初物は別格。母に食べさせたい」と笑顔だった。


 ●吉野川中流
 阿波市吉野町柿原の柿原堰(ぜき)から2キロほど下流の地点には10人余りが訪れた。針に餌を付けず川底を滑らせてアユを引っ掛ける「ころがし釣り」を楽しむ人が目立ち、カンドリ舟から狙う人もいた。ただ遡上は例年を下回っており、同市土成町土成の無職大道忠さん(74)は「いつもより小ぶりで数も少ない」と残念そうだった。

 ●那賀川下流
 阿南市十八女(さかり)町の十八女大橋付近では7人がさおを出し、「ころがし釣り」で狙った。遡上は例年より3~4割多く、魚体は10センチほど。友人2人と訪れた勝浦町生名の農業岩本健二さん(77)は「毎年解禁日を楽しみにしている。釣ったアユは近所にお裾分けしたい」と笑みを浮かべた。

 ●海部川上流
 海陽町小川の皆ノ瀬橋周辺では15人ほどが「友釣り」で魚影を追った。水量が少ないこともあって、全般的に釣果はいまひとつで、10~15センチのやや小ぶりな型が目立った。約3時間で10匹を釣った藍住町東中富の会社員犬伏武雄さん(36)は「遡上はまだ少ない。水量が増える夏場に期待したい」と話した。