ツアー中に教習を受ける徳島かいふ自動車学校=海陽町高園

 県と海陽町などは人口増に向けて、移住促進に取り組む「KAIFU創造的移住研究会」を発足させた。活動の第1弾として、海洋レジャーなどの体験型観光と運転免許取得をセットにした女性限定の合宿ツアーを8月に実施する。官民一体となって女性の移住者を呼び込み、地域ビジネスの活性化にもつなげたい考えだ。

 海陽町の人口は9776人(3月末時点)。2012年からの5年間で862人減少し、1万人台を割り込んだ。16年度に町内で生まれた子どもは41人にとどまり、人口減少が深刻だ。

 こうした現状に危機感を抱いたのが、阿波尾鶏の生産販売などを手掛ける丸本(同町)の丸本昌男会長や、徳島文理大総合政策学部の床桜英二教授ら。県地方創生推進課、町などとともに4月に移住研究会を結成し、「若い女性が人口増減の鍵を握る」との考えから、女性を対象にした移住ツアーを催すことにした。

 ツアーは8月15日から9月4日までの21日間の日程で実施する。18日までは阿波踊りや藍染、マリンスポーツ、バーベキューを楽しみ、19日から徳島かいふ自動車学校(同町)に入校。地方での生活に欠かせない普通運転免許を取得する。移住後の生活イメージを持ってもらえるよう、町内の企業での職場体験も盛り込んだ。

 元南部県民局長で、遍路宿と災害避難所を組み合わせた「シームレス民泊」(阿南市)など、ユニークな事業を提唱している床桜教授は「女性限定で、しかも免許取得をセットにしたツアーは全国的にも珍しい」と話す。

 参加費29万9千円(ペーパードライバー返上プランは9万9千円)で、約1万5千円を上限に交通費を支給する。6月10日には都内で、町の魅力や支援制度などを説明するプレセミナーを開く。研究会会長の丸本さんは「町の未来のためには今、頑張らないといけない。まずは、このツアーを何としても成功させたい」と意気込んでいる。