休日でも大きな渋滞は見られないイオンモール徳島前の臨港道路=5月28日、徳島市南末広町

 大型ショッピングセンター・イオンモール徳島(徳島市南末広町)のグランドオープンから1カ月余りがたち、周辺の飲食店や商店の客離れが深刻化している。食品売り場やレストランが充実しているイオンモールに一定数が流れたことに加え、周辺道路の交通渋滞を懸念した常連客が来店を避けているという。店主らは予想外のダメージに頭を抱えている。

 イオンモール開業の影響について周辺の20店を取材したところ、15店が「客が減った」と回答した。いずれも、商品やサービスの競合による影響のほか、「周辺道路の渋滞を警戒した客に敬遠されている」との理由を挙げた。

 「土日曜の売り上げが落ちた。渋滞が起きるのが心配なので当分はイオンモール周辺に行かない、と言う知人もいる」。カフェの経営者(41)は力なく話す。

 うどん店の店主(47)は「常連客が『渋滞に巻き込まれたくない』と来店を避けており、ここ1カ月の売り上げが前月より1割減った」とこぼした。

 影響は飲食業以外にも及んでおり、スポーツジムのスタッフは「周辺道路が混雑するとの理由から休会の申し出が相次いでいる」と述べた。

 イオンモール開業に伴い、県警など関係機関は交通渋滞対策を進めた。イオンも国道に警備員を配置し駐車場の混雑状況を案内看板で知らせた。

 こうした効果もあって、これまでに目立った渋滞は発生していない。5月26日に初めてイオンモールを訪れた阿南市椿泊町寺谷の漁師、井村大智さん(23)は「道が混んでいると思って開店後しばらくは来るのを避けていたが、すいていて意外だった」と話した。

 ただ、渋滞を懸念してイオンモール周辺の店からいったん離れた客が戻ってくる気配はない。

 この1カ月の売り上げが3分の1に減ったという食品店の経営者(42)はほぼ毎日、フェイスブックに周辺道路の写真を載せて渋滞の心配がないことを知らせているが、効果は上がっていない。「イオンモール開業に伴う相乗効果を期待していたが予想外の結果になっている。店を出して3年目になるが先行きが見えない」と語った。