消費者問題をテーマにした創作劇を披露する学生=5月30日、神山町の神領小

消費者問題をテーマにした創作劇を披露する学生=5月30日、神山町の神領小

 四国大生活科学部児童学科の学生6人が、消費者問題をテーマにした子ども向けの舞踊劇を創作した。「今の私と未来の私 かしこい消費者ってなに?」とのタイトルで、物を大切にする心や、正しい知識を身に付けることの大切さを訴えている。

 劇は「地産地消」「考えて物を買う」「ワンクリック詐欺」の3編で構成。小学生が近所の大学生から助言を受け、食の安全・安心や、無駄遣いをやめることなどを学び、消費者として成長していく―という筋立てとなっている。

 ワンクリック詐欺編では、インターネットのゲーム攻略サイトを見た児童が悪質業者から高額な情報料を不正請求され、両親にも言えず苦しむ場面を描き、「一人で悩まず、誰かに相談しよう」と呼び掛ける。

 劇を作った6人は、創作舞踊グループ「ときめきダンスカンパニー四国」を主宰する田村典子教授(身体表現)のゼミ生で、ダンスや手話を随所に織り交ぜながら演じる。

 5月30日には、「ときめき―」や同大の学生らが公演をしている縁でつながりのある神山町の神領小学校で、同小と広野小児童約120人を前に初披露した。終演後にはワークショップを開き、児童らに劇中のダンスの振り付けを教えるなど交流した。

 4年の樋口貴大さん(21)=は「教職を目指す私たちにとっても、消費者教育は重要な課題。子どもたちに劇を通じて理解してもらえればうれしい」と話している。