海面を埋め立てた造成地が並ぶ。画面手前から県木材団地、マリンピア沖洲、徳島空港

 徳島市と小松島市の境にある日峰山の展望台を訪ねた。北方向に目をやると、紀伊水道に面した徳島市や吉野川河口、鳴門海峡などが見渡せる絶好のビューポイントである。

 「ここから見える光景で、人の手が加えられていない、昔のままの自然海岸ってどこだろう」。展望台に立ち、そんな疑問が頭に浮かんだ。答えは真下に見える大神子海岸と鳴門市の鰯山の突端だけだろうと思う。

 それほど眼下の光景は人の手が入った海岸が延々と続いている。ほとんどが海面を埋め立て、新たに生み出された土地だ。高度経済成長期の1970年代に造成された徳島県木材団地が一番手前に見える。

 大きなフェリーボートが接岸しているのは、今も埋め立てが続くマリンピア沖洲。建物がひしめく現在の光景からは、かつて遠浅の海だったとは想像もつかない。

 その奥に細長く飛び出しているのが、徳島空港の滑走路だ。滑走路が2000メートルから2500メートルに延長された際に造成された部分で、新ターミナルも併せて整備されたのは記憶に新しい。

 開発は必要とは思うものの、もうそろそろ考え直す時期なんじゃないの? 景色を眺めながら、ふと思うのである。