新体制が指導した徳島インディゴソックス=鳴門市の鳴門オロナミンC球場

 NPB(日本野球機構)のプロ野球が2月1日、キャンプインした。同じ日、新体制で始動したのが独立リーグ・四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスだ。独立リーグのチームでは群を抜いてNPBに選手を輩出し、球界でも存在感が高まっている。その背景には、原石を発掘するスカウティング、力を伸ばすコーチング、発信力などがあるようだ。

入団会見に臨んだ今シーズンの新人選手=藍住町のゆめタウン徳島

 徳島インディゴソックスは、2013年から7年連続でNPBのドラフト指名(育成含む)を受けている。この間の指名選手は13人で、独立リーグのチームの中では突出している。13年以降の四国アイランドリーグplusに所属する他の3球団をみると、香川オリーブガイナーズは8人、愛媛マンダリンパイレーツと高知ファイティングドッグスは1人もいない。北信越や関東などのチームでつくるルートインBCリーグを合わせても、最多は埼玉武蔵ヒートベアーズと石川ミリオンスターズの7人だ。

 現在も巨人、阪神、中日、西武、ロッテに計9人が在籍している。巨人の増田大輝選手(小松島高出身)と中日の木下雄介投手(生光学園高出身)は育成ドラフトから支配下登録選手となった。昨シーズンの育成ドラフトで指名された巨人の平間隼人選手(鳴門渦潮高出身)は、今春の1軍キャンプのメンバーに選ばれた。

 他チームに比べて、なぜここまで多くの選手を輩出できているのか。関係者に聞くと、いくつかの要因が考えられる。まずはスカウティングが大きい。徳島インディゴソックス球団オーナーの荒井健司氏が、選手の情報を聞いては各地に出向き、全国を飛び回っている。今シーズンも北海道から沖縄までの選手が入団した。荒井氏が見ているのは「身体能力と伸びしろ」。時には進路が決まっている選手を口説くこともあるが、最近は徳島インディゴソックスの認知度が高まり、「徳島でやりたい」と希望する選手も増えているという。

 入団後は、監督、コーチがNPB入りを意識した育成を行っている。トレーニングジムのインディゴコンディショニングハウス(板野郡北島町)と連携し、個人の能力に応じた指導を受けて体力や筋力のアップにつなげている。

 そうやって育った選手を、徳島インディゴソックスの南啓介社長らが積極的にNPB側に発信していく。NPBに入団する選手が増えると、選手から徳島の評判が広がり、さらに注目と信頼が高まるという好循環につながっているようだ。

 今シーズンの新人は17人。球歴は派手ではなく、現在は無名であるが、球団首脳は「いい素材の選手が集まった」と言う。昨年のドラフトは3人が指名された。今年は昨年を上回る4人以上を目標に掲げている。荒井氏は「ドラフト1位や、世界で通用する選手を出したいですね」と語る。徳島インディゴソックスの新たなシーズンが始まった。(卓)