【上】「徳島新鮮なっとく市」のイメージ【下】「アクア・チッタパーク」(仮称)のイメージ

【上】「徳島新鮮なっとく市」のイメージ【下】「アクア・チッタパーク」(仮称)のイメージ

 徳島小松島港周辺の県有地2カ所を新たな交流拠点として整備を進めている徳島県は5日、マリンピア沖洲(徳島市)に県産魚介類を扱う直売市や食堂からなる交流拠点、万代中央埠頭(ふとう)(同)にはコンテナを活用したカフェや店が並ぶ公園を設ける民間事業者の提案を採用したと発表した。県が土地を貸し出し、それぞれ2018年3月のオープンを目指す。

 マリンピアの県水産会館南側の県有地約2400平方メートルを交流拠点に整備するのは、弁当製造販売のさわ(徳島市)。「徳島新鮮なっとく市」と銘打ち、食堂では釣り堀で釣り上げた魚を調理するサービスを提供する。土産物や海産物のほか、独自開発商品を扱う物産館、観光案内所も併設する。

 万代中央埠頭の約280平方メートルは、隣接するインテリア店「アクタス徳島店」を運営する家具販売の鎌田産業(吉野川市)が、カフェなどのテナントが入るコンテナを並べ、「アクア・チッタパーク」(仮称)として整備する。ウッドデッキやイベントスペース、地域案内所を設け、埠頭に人を呼び込む。

 県は16年11月から事業案を募り、有識者らでつくる選定委員会が2業者を選んだ。県有地の借地代はマリンピア沖洲が年間220万円、万代中央埠頭が同30万円ほどになる見通し。

 万代中央埠頭は、県が水辺空間を生かしたにぎわい創出のため、11年から再開発に着手。19区画の空き倉庫や空き地を店舗やイベント会場にしてもらおうと取り組んでおり、これまでにレクリエーション施設や衣料品店、書店といった商業施設や建築事務所など9事業所が8区画に進出している。

 県運輸政策課は「多くの人が訪れ、新たなにぎわいが生まれることを期待している」としている。