海陽町の4月分の上下水道の料金計1358万円が、契約している家庭や企業の約4千件の金融機関の口座から引き落とされていなかったことが6日、分かった。町の担当者が4月分の料金の入力を忘れたのが原因。町は5月分の料金と合わせた2カ月分を、今月26日に口座から引き落とす手続きを取る。
上下水道課によると、引き落としができなかったのは上水道、簡易水道、公共下水道、農業集落排水、漁業集落排水のいずれかを利用しており、6金融機関の口座振替で料金を支払っている家庭や企業の計3915件分。
上下水道課の職員は毎月、検針員が集めた各契約者の使用量や料金などのデータをパソコンに一括して入力。出納課を介してデータを受け取った金融機関が引き落としの手続きを取っている。
今回は、4月分の料金を未入力のまま、5月中旬に金融機関にデータを送ったため、料金が「0円」の状態となった。各金融機関もミスに気付かず、契約者の口座から料金が引き落とされなかった。
5月25日に住民から問い合わせを受けた金融機関が町に連絡し、ミスが発覚した。同課は「入力データの確認がしっかりできていなかった」としており、26日に契約者に謝罪文を送った。
再発防止策として今後、入力したデータを担当者だけでなく、課長も確認し、決裁書に押印してから金融機関に送るよう改めた。
前田惠町長は「住民の皆さまに迷惑を掛けて申し訳ない。職員に対し、気を引き締めて業務に当たるように指導する」と話した。