完成した松茂町初の津波避難タワー=同町中喜来の北部農村公園

 松茂町が同町中喜来の北部農村公園敷地内に整備していた同町初の津波避難タワーが完成した。避難スペースは屋根と壁が備えられ、風雨をしのげる構造。県とくしまゼロ作戦課によると、周りを囲った避難スペースを持つタワーは県内で初めて。

 タワーは鉄骨造り。県が想定した、同地区の南海トラフ巨大地震による津波浸水深は2~3メートルで、避難スペースは地面から5メートルの高さに設けた。

 避難スペースの広さは64平方メートル。同地区の特定避難困難地域に住む約60人を全員収容できる。屋根と壁はチタン亜鉛合金の板でできており、内側には断熱材も入っている。

 避難者が1日過ごすのに必要な水や食料、携帯トイレなどもタワー内に備蓄する。総事業費は8682万円。

 東日本大震災や熊本地震では、被災後に体調を崩して亡くなる災害関連死が問題となった。災害は季節や天候を問わず発生することから、町は、避難者が雨風にさらされて体力を消耗することを防ぐため、避難スペースを囲うことにした。

 大迫浩昭総務参事は「中喜来地区の皆さんにはご心配をお掛けしてきたが、これからは安心して避難してきてほしい」と話した。

 町内の特定避難困難地域は、ほかに長原など3地区にもある。町は今後、これらの地域でもタワー建設用地の確保に取り組み、特定避難困難地域の解消を目指す。