無数の星が軌跡を描く大砂海岸からの夜景=海陽町(30秒ずつ1時間半撮影したものをコンポジット合成)

 牟岐町牟岐浦から海陽町浅川に至る12キロの海岸線は、八つの坂と浜が交互に連続する景勝地で「八坂八浜」と呼ばれている。

 景勝地の多くは、他にはない複雑な地形で人の手が入りにくいという特徴がある。景色の美しさとは裏腹に、通行には適していない難所だとも言えるだろう。

 「八坂八浜」も例外ではない。明治時代に県道が整備されるまでは、坂は細く、浜も海が荒れた日には波が足を洗うような危険な道ばかりであった。

 それでも時代を追うごとに道は改良されていった。海岸線や坂を避けるため曲がりくねって整備された場所にもトンネルが掘られ、より緩やかな道へと変わっている。今では美しい海を眺めながらドライブできる快適な道路になった。

 海陽町浅川の大砂海岸は「八坂八浜」の中にある海岸である。浜の端にある帆ケ島はウバメガシなどが生え古くから有名だ。

 正面に出羽島と牟岐大島が重なって見え、手前には白い砂の海岸が広がるビューポイントでもある。夜には周囲にほとんど明かりがないので、素晴らしい星空を撮影できる。

 夜を待ち島影と星空を狙った。デジタル時代ならではのコンポジット合成で撮影した。夜空に、冬から春の星座へと移ろう無数の軌跡が描かれた。