三好市西祖谷山村に伝わる神代踊=2017年8月、西祖谷山村善徳の天満神社

 国の文化審議会が、2022年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産への登録を目指す国内候補として、全国各地に伝わる豊作祈願や先祖供養などの踊り「風流」を選ぶ方針を固めたことが14日、関係者への取材で分かった。三好市西祖谷山村の「西祖谷の神代踊」をはじめ、各地の類似行事をまとめて一つの遺産とみなし、一括登録を目指す方向で最終調整している。19日の会合で正式決定し、政府は3月末までにユネスコに申請書を提出する。22年秋のユネスコ会合で登録の可否が審査される見通しだ。登録済みの日本の無形文化遺産は歌舞伎や能楽、和食など21件ある。

 風流は、華やかに着飾った人々が歌や演奏に合わせて踊る民俗芸能。「盆踊り」「念仏踊り」などとして行う地域もある。文化庁によると23都府県の37件が国の重要無形民俗文化財に指定済み。このうち、西祖谷の神代踊を含む21都府県の31件の保存団体が昨年、全国組織を設立し、ユネスコへの登録を目指して活動している。

 西祖谷の神代踊は、9世紀末に菅原道真が行った雨乞い祈願の踊りが起源とされ、西祖谷山村各地で古くから親しまれてきた。1976年に国の重要無形民俗文化財に指定され、現在は善徳地区の住民が保存会をつくって受け継いでいる。

 関係者によると、文化審議会は、各地の踊りのうちどれをユネスコに申請するか検討中。全国組織に参加している踊りを中心に調整を進めているとみられるが、具体的な申請対象や申請件数は決まっていない。

 日本は18年の審査で秋田県の「男鹿のナマハゲ」など類似行事をグループ化した「来訪神」の登録に成功。文化審は今回も同様の手法が有効とみている。