新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受け、日本と香港間の路線を運休・縮小する動きが加速している。利用客が減っているためで、3月以降も計画通りの運航を続けるのは、国内で香港線がある18空港中、徳島を含む4空港のみとなった。運航方針を決めるのは航空会社だが、感染拡大防止が官民挙げての最優先課題となる中、県民からはアジア路線の継続を不安視する声も上がっている。

 国土交通省の19日時点の調査では岡山、米子(鳥取県)、下地島(沖縄県)の3空港が運休し、徳島、高松、広島、熊本、新潟の5空港が計画通り運航。羽田や成田、関西など10空港が減便した。

 これに加え、22日には、徳島線を運航するキャセイドラゴン航空の親会社のキャセイパシフィック航空が新潟と那覇の2路線の運休を新たに発表した。

 新潟空港は香港、中国・上海、ソウルなど海外路線全てが運休となった。新潟県空港課は「残念な決定だが、ウイルス感染の拡大が続く中ではやむを得ない」と話す。

 香港線の縮小が相次ぐ中、当初の運航計画を維持しているのは少数派だ。徳島阿波おどり空港(松茂町)では、昨年12月11日~今年3月28日の間、香港線が季節定期便として運航している。2月以降の搭乗率は1月までの71・0%から減少するのは確実視されているが、県には現時点で同社から運休や減便などの連絡はない。

 同社は「感染拡大による需要減などで、グループ全体で3月28日までの供給座席数を約40%削減することになった。新潟、那覇の運休はその一環で、徳島線は計画通り運航する予定だ」とする。県次世代交通課は「搭乗率などを基に航空会社が運休などの判断をしているのだろう。しっかり水際対策をして対応する」としている。

 水際対策では、キャセイドラゴン航空が中国・武漢市での最近の滞在歴などを問う健康カードを機内で配り、入国時に提出してもらっているほか、阿波おどり空港では体温を感知するサーモグラフィー検査の実施や、訪日客への観光パンフレットの手渡し中止、手すりやトイレの消毒などに取り組んでいる。

 症状が出ないまま感染しているケースもあるだけに、県民からは「県民の安全面を考えれば、感染を広げるリスクは可能な限り少ない方が良く、継続している現状には不安も感じる」(30代男性)との声も聞かれた。