21日に開かれた徳島県議会6月定例会の一般質問で、前日に続き、「とくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)」を巡る問題が取り上げられた。飯泉嘉門知事は、脱税容疑で告発された音楽プロダクション代表取締役の川岸美奈子氏を県の政策参与に任命した責任は認めたものの、その他の川岸氏に関わる問題については踏み込まなかった。

 上村恭子氏(共産)が、知事が所信表明で「川岸氏が県と記念オーケストラの信用を失墜させたことは誠に遺憾だ」と述べたことについて「川岸氏個人の脱税問題に矮小(わいしょう)化し、まるで人ごとだ」と批判。「知事が旧知の仲とされる川岸氏に便宜を図り、多額の公金が流れたのではないか」と指摘した。

 さらに上村氏は「今はやりの言葉で言えば、知事の意向や忖度(そんたく)により行政がゆがめられたのではないか、という点に県民は疑念を抱いている」と述べ、かつて川岸氏を政策参与に登用した責任などをただした。

 知事は、2007年の国民文化祭でのプロとアマのオーケストラのコラボレーションなどでの実績を踏まえ、政策参与に任命したと説明。その上で「政策参与は知事の名の下に発令しており、最終的な任命責任は私にある」と答えた。

 上村氏は、記念オーケストラの事業費を拠出している基金を廃止するよう主張。これまでの運用実態を明らかにした上で、基金が担ってきた事業は政策的経費として毎年、予算計上するよう求めた。

 これに対して知事は「基金の事業計画を案の段階で議会に示すなど、必要な方策を検討したい」と、これまでの答弁を繰り返すにとどめた。

 代表・一般質問を行った7人のうち、記念オーケストラ問題をただしたのは、嘉見博之氏(自民)と上村氏の2人だった。