脱税問題が浮上している「とくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)」が7月の吉野川市民コンサート(市など主催)に出演することに関し、22日に開かれた市議会文教厚生委員会で、市教委は出演が決まった経緯について「市単独では予算確保が難しいが、文化庁などの助成金があるということで受けた」と説明した。

 岡田光男氏(日本共産党)の質問に答えた。市教委の松原勲教育次長は、県とくしま文化振興課から記念オーケストラ出演の打診があったとした上で、脱税疑惑について「非常に残念」と述べる一方、コンサートでは地元中学生との共演や演奏指導があり、教育面の効果があることを強調した。

 市民コンサートの事業費は1400万円。文化庁など3団体から1050万円が助成され、残りの350万円を市とチケットの売り上げで補う。

 記念オーケストラを巡っては、関係する東京の音楽プロダクションと代表者が絡む脱税疑惑が報じられ、県の音楽事業に対して批判の声が上がっている。

 市民コンサートは7月22日に同市鴨島町の鴨島公民館で開かれる。