藍住町内に生活実態がなく議員資格を有しないとする町議会の議決で2014年に失職した西岡恵子町議(67)=16年に再度当選=が町を相手取り、議決の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(木内道祥裁判長)は20日付で町の上告を退ける決定をした。西岡氏の生活の本拠が町内にあったと認め、議決の取り消しを命じた一審徳島地裁判決を支持した二審高松高裁判決が確定した。

 確定判決などによると、西岡氏は12年2月の町議選で4回目の当選をした。公選法は選挙前3カ月以上の町内の居住を被選挙権の要件としているが、町議会は西岡氏の光熱水費の少なさなどから、この期間に町内に生活本拠があったとは考えられないと判断。14年8月に「西岡氏は被選挙権を有しない」と議決した。このため西岡氏は失職した。

 一審徳島地裁判決は「(要件の3カ月のうち)少なくとも半数以上の日数、町内の住所に居住していたと言える一方で、町外での生活が認められる証拠はない」と指摘し、議決を違法とした。町は判決を不服として控訴したが、二審高松高裁判決は棄却した。

 徳島市内の弁護士事務所で22日に記者会見した西岡氏は「町民の支持を得た1人の議員を、多数決で失職させることがいかに重いことかを町議会に認識し、反省してもらいたい」と述べた。

 藍住町議会の森志郎議長は取材に「西岡氏の光熱水費では生活しているとは言い難い。主張が認められず非常に残念であり、議会として(西岡氏に)謝罪するつもりはない」と話した。

 西岡氏は10年にも町内での生活実態を問われ、町議会の議決で失職した。この議決を巡る訴訟は最高裁まで争い、西岡氏の敗訴が確定している。