昨年のとくしまマラソンで力走する市民ランナー=阿波市

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月22日に予定されていた「とくしまマラソン2020」(とくマラ)の中止が決まりました。全国各地でもマラソン大会の中止が相次ぎ、プロ野球の無観客試合や小中学校の臨時休校など各方面で緊急対策が施される異常事態。本音を言えば非常に残念ですが、仕方がないですね。

 特に徳島県内の市民ランナーの皆さんは、地元開催のとくマラを1つの目標に定めていた人も多いはずです。「目指せ!サブ4(フルマラソンを4時間未満で完走)」「自己ベストの更新」「初めての大会出場」。それぞれの思いを胸に本番を楽しみにしていたでしょう。

 今回初めて中止を体験した人もいるかもしれませんが、大会にエントリーしたものの、雪や台風といった自然災害で急きょ中止になることはしばしばあります。また仕事や冠婚葬祭などの個人的な理由で参加できなくなることもあります。私も今シーズンは、とくマラを含めて走れなかったのは3大会を数えます。

 ここは割り切って前を向くことが大切です。多くの市民ランナーは、次の目標に向かって普段通りに汗を流しているのではないでしょうか。

 そんな中、改めて実感したことがあります。この時期はエントリーした大会が集中し、心の弱い私はどうしても「次の大会があるから、まあいいか」と途中で諦めるレースがあります。大会が当たり前のように開かれると思っているからでしょうが、いつ何が起こるか分かりません。後悔を残さないためにも一戦一戦に全力を尽くす姿勢が大事ですね。

 私がエントリーしている今シーズンのマラソン大会は、とくマラが最後でした。ということで今シーズンは終了です。消化不良ですが、生涯スポーツとして取り組んでいるので、これからも楽しみながら走っていきます。次の目標は大きく「サブ3・5(3時間半未満で完走)」です。また来シーズンにお会いしましょう。

 と、締めたつもりだったのですが、原稿を見た上司から素早い反応がありました。「おいおい、連載(あわラン)も来シーズンまで休むつもりか」と突っ込み。「大会もないし、私も自粛ムードに」とあっけらかんに答えると、「全然うまくない。それでもネタを絞り出すのが記者の腕の見せ所だろ」と尻をたたかれました。ということで、また近いうち(?)にお会いできればと思います。(矢)