「里見さんと盤をはさむのは久しぶり。当たって砕けないように、挑戦者らしく勢いの良い将棋で臨みたい」

 2日に行われた第31期女流王位戦(徳島新聞社など主催)挑戦者決定戦で伊藤沙恵女流三段を破り、ほっとした表情を見せた。里見香奈女流王位との5番勝負に挑む。

 両親の影響で5歳から将棋をはじめ、小3の時には棋士になることが夢になった。小6の時に、男性と同じ土俵で戦うプロ棋士養成機関「奨励会」に入会し、修業に明け暮れる日々を過ごしてきた。しかし、棋士には手が届かず、昨年奨励会を退会し、4月から別制度の女流棋士に。現在は自身で将棋教室を立ち上げたり、テレビの将棋番組で聞き手を務めるなど、活動の幅を広げている。

 「女流棋士になって約1年。将棋に打ち込むことはもちろん、多くの方に将棋を知ってもらうようにしたい。将棋に恩返しできるようにと思っています」

 何事も全力投球で、体が持つのかと周りに心配されるほどだが「きちんと休むようになったので、かえって体調が良い気がします」と笑顔をみせる。女流棋士という新しい生活を楽しんでいる。

 奨励会時代は女流棋戦で8期タイトル獲得の経験がある。女流王位戦は初参加で挑戦権を得た。「里見さんは将棋に打ち込む姿はもちろん、普及にも努力されています」と尊敬する相手だが勝負となれば別。持ち前の攻撃力で、女流棋士になって初のタイトル獲得を目指す。東京都在住。24歳。