新型コロナウイルスの感染が拡大する中、第92回選抜高校野球大会が無観客開催の方向で準備が進められると決まった4日、徳島県内の高校野球ファンからは「中止にならず、ほっとした」と安堵の声が上がった。ただ、阿南市で予定されていた白樺学園高校(北海道)の事前合宿は大会主催者の要請で中止となり、市関係者は複雑な思いをのぞかせた。

 「応援があってこその甲子園。けれど選手や観客の安全面を考えると仕方がない」。東みよし町の少年野球チームに所属していた三庄小6年三木想史さん(12)は、無観客での開催に理解を示す。高校野球ファンの鶴和正浩さん(62)=海陽町中山、キャンプ場職員=も「センバツが始まらないと春になった気がしない。選手はひたむきなプレーで日本を元気にしてほしい」と言う。

 10~14日に白樺学園高の合宿が予定されていた阿南市の関係者は肩を落とした。

 市野球のまち推進課の橘敬治課長は「こういう状況なのでやむを得ない。来年も出場を決めてキャンプ地に選んでほしい」と話した。市は白樺学園高のほか、2月27日に合宿中止を決めた日本航空石川高校(石川県)を歓迎する横断幕を作っており、両校に記念品として贈る。

 他競技の関係者は、大会の開催自体に首をかしげた。高校スポーツの全国大会は軒並み中止が決まっているためで、ある球技団体の役員は「無観客で開かれたとしても、野球だけが特別扱いされるのはおかしい」と不満を漏らした。