徳島県は10日、徳島市の吉野川南岸の汽水域で採取したシジミから国の規制値を上回るまひ性貝毒が検出されたと発表した。シジミで規制値を超える貝毒が検出されたのは県内で初めて。県は吉野川水系でシジミの漁業権を持つ9漁協に二枚貝の出荷自主規制を指導するとともに、シーズンを迎えている潮干狩りを控えるよう県民に注意を呼び掛けている。
県は3日に吉野川下流で実施した水質検査で貝毒の原因プランクトンの増加を確認。5日に吉野川橋南岸の上流地点でシジミを採取して検査した結果、10日に国の出荷自主規制値(1グラム当たり4マウスユニット=MU)を超える80MUが検出された。むき身40個(約40グラム)で致死量(体重60キロの人で3千~2万MU)に達する可能性がある。
県が出荷自主規制を求めている区域は、第十堰より下流の吉野川水系の汽水域。鮎喰川や新町川なども含む。
県沿岸では3月下旬から、貝毒の原因プランクトンが大量に検出され、県は鳴門市のウチノ海を除く県沿岸全域で二枚貝の出荷自主規制を指導している。
今回河川水域で初めて貝毒が検出されたことから、県は徳島市中央卸売市場を通じて、吉野川水系で水揚げされたシジミの販売を止めるよう流通業者に要請した。これまでに健康被害の報告はない。
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