徳島県の「とくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)」に絡み、脱税容疑で告発された東京の音楽プロダクション「アンサンブル・セシリア」と川岸美奈子代表取締役に渡った事業費が、2013年8月から16年7月までの3年間で約3億6800万円に上ることが26日、県の調査で分かった。同日午前に開かれた県議会総務委員会で県が報告した。

 県によると、記念オーケストラ事業を委託していた徳島市内の業者に聞き取り調査を実施。委託業者が発注者の県文化振興財団に提出した見積書のうち、指揮者や楽団員らへの謝金と旅費、楽器の運搬経費、東京でのリハーサル会場の使用料などの費目で、プロダクションに支払われた金額を積算した。

 3年間で約3億4600万円が委託業者からプロダクションに渡っており、別の共同企業体(JV)からプロダクションに支払われた分(推計約2200万円)を合わせると計約3億6800万円となる。

 このうち、県文化振興財団主催の県事業では約2億6千万円がプロダクションに支払われたと推計。これは事業を請け負った業者の受注額3億3800万円の約8割を占める。同じ割合で試算すると、市町村主催事業では約1億800万円がプロダクションに渡ったとみられる。見積書には川岸氏の報酬の費目はなく、川岸氏が受け取った金額は不明。

 川岸氏は16年7月までの3年間、記念オーケストラの出演者を手配するなどして手数料を得ていたが、所得計約1億3千万円を申告せずに法人税約3千万円を脱税したとして、法人税法違反容疑で東京国税局から東京地検に告発された。

 この問題を機に、記念オーケストラを巡る事業費の流れや積算根拠の不透明性などが発覚。県議会などが明らかにするよう求めている。