全国を巡る2020年東京五輪の聖火リレーで、都道府県別の日数の割り当てが10日、決まった。東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の東北3県と、東京都外で複数の種目を実施する千葉、埼玉、神奈川、静岡の4県を3日間とし、開催都市である東京都に15日間、徳島など他の39道府県には2日間が配分される。計114日で、これに移動日を加えたものが総日数になる。同日、開催準備に関わる主要機関のトップによる調整会議で了承された。
 聖火リレーの実施前に、ギリシャで採火した火を「復興の火」として岩手、宮城、福島で展示する方針も報告された。聖火リレーのコンセプトは「希望の道を、つなごう。」に決まった。
 沖縄県や被災地とする案が浮上していたスタート地点は未定。会議では全国知事会会長の京都府の山田啓二知事が各都道府県を回る順番も含め、早期の決定を要望した。大会組織委員会の森喜朗会長は会議後の取材に「非常に重要な問題。もう少し時間がかかるとお考えいただきたい」と述べた。
 聖火リレーの詳細なルートは、今後、各都道府県が実行委員会を設立して選定し、年内に組織委にルート案を提出する。組織委は国際オリンピック委員会(IOC)と調整した上で、19年夏にルートの発表を目指す。走者の人選はその後に行う。