新型コロナウイルスの感染防止策として政府が全国一斉の臨時休校を要請したことで、徳島県内の高校部活動も大きな影響を受けている。全国高体連の加盟団体が3月に計画した全国大会は全て中止。県勢は19競技に出場予定だった。大きな目標を失い、個別の自主練習しかできない状況に頭を悩ませている。そんな中、通信アプリを使って互いに練習状況を報告し合ってモチベーション維持に努めるなど工夫を始めた部活動もある。

 政府の要請を受け、公立高34校、私立高3校の県内全高校が8日までに休校。部活動も中止している。

 富岡西卓球部は、臨時休校が始まった2日以降、自宅での自主練習に切り替えた。島富義之監督は「(休部期間を)ライバルとの差を埋めるチャンスにしよう」とランニングや素振りなど練習メニューを細かく部員に指示。イメージトレーニングとして日本代表選手らレベルの高い試合映像を見ることも課した。

 8強入りを目指して準備を進めてきた全国選抜大会が、中止となった富岡東女子剣道部の北林葵主将は「何とか気持ちを切り替え、走り込みやスクワットなど体力強化に励んでいる」と部員それぞれができることを実践。しかし、防具を着けて打ち合う機会はないため「実戦感覚が鈍らないか不安」と打ち明ける。

 チーム競技の危機感はより強い。昨夏のインターハイで3位と健闘した鳴門渦潮女子サッカー部も活動を休止。部員は個々にランニングや筋力トレーニングを怠らずフィジカル強化を続けているものの、連係面は磨きようがない。

 休校に伴い、入寮していた部員は地元に戻り、チーム練習再開のめどは立っていない。佐藤城介監督は「新年度に向けてチームの戦術スタイルを固める大事な時期。選手がピッチにそろって練習できないのは非常に痛い」と厳しい表情を浮かべた。

 徳島商高女子テニス部 アプリ使い状況報告

アプリを活用したチームミーティングで自主練習の内容を報告し合う徳島商高女子テニス部の部員ら

 徳島商女子テニス部は「自粛期間中もしっかり目的意識を持たせたい」(新居弘行監督)と、スマートフォンの通信アプリを使い、普段と同様に毎日朝夕のチームミーティングを続けている。

 活用しているのは、多人数で同時にテレビ通話できるアプリ「Zoom」。部員13人全員のスマートフォンにダウンロードし、平時の練習開始時刻と同じ午前6時半と午後5時の2回、毎日部員同士が画面上で顔を合わせて意見交換している。

 こなした練習メニューだけでなく、学習や家事の内容を報告し合うこともある。大橋香於里主将は「互いの話を聞いて刺激を受け、意欲につながっている」と語り、孤独感を感じずに自主練習に取り組めているという。

 四国予選を初制覇して出場権を獲得した全国選抜大会を楽しみにしていた部員たちは目標を失い、戸惑いもあった。新居監督は「部員の意識を下げないよう毎日のルーティンを続けたかった。部員の表情が見られるのもいい」とし「自粛期間をプラスにできるかどうかは自分たち次第」と話した。