トリアル中学・高校の図書館で行われた書籍の贈呈式。手前左端がスレンさん=12日、カンボジア(アプサラ提供)

 カンボジアの教育支援に取り組むNPO法人アプサラ(徳島市)が、同国のコンポントム州バライ地区にあるトリアル中学・高校図書館に教科書や辞書など約2600冊を寄贈した。学習用の書籍が不足する同校の教師らの要望に応え、約50万円かけて購入した。

 アプサラの鈴木仁理事長(66)=徳島市中昭和町2=によると、2007年に図書館が完成した際、書籍800冊を寄贈。以後も2回にわたり計2千冊以上を贈っている。

 学習用書籍は首都プノンペンなどの都市部で販売されているが、バライ地区の子どもたちは手にすることも難しい。1400人以上が通う同校では教科書不足が続いており、一冊を多くの生徒が共用しているため、本が傷みやすく、紛失することも多い。

 今回寄贈したのは歴史や科学の教科書、英語辞書、地図帳など。会員約630人の会費や県内外の個人や団体の寄付金などから購入費を工面し、鈴木理事長の娘婿で同地区出身の会社員スレン・ソッキアンさん(41)がプノンペンで買い付けた。12日には現地で贈呈式が行われ、スレンさんが出席した。

 アプサラはメンバーがネットオークションやフリーマーケットで生活用品を販売して得た収益金を基に07年、同校図書館を建設。鈴木理事長は3年前に心臓病を患うまで現地を15回ほど訪れ、サッカーボールやベンチ、地球儀を寄贈するなど、教育環境の向上を後押ししている。

 鈴木理事長は「現地からの強い要望に応えたかった。これからも体が動く限り支援したい」と話している。