脱税容疑で東京国税局から告発された東京の音楽プロダクション「アンサンブル・セシリア」と、川岸美奈子代表取締役が携わってきた徳島県の「とくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)」の2017年度事業予算が、3億2070万円に上っていることが分かった。県や県教委が主催する記念オーケストラ関連の事業費は、11年度から16年度までで7億2499万円に達しており、17年度分を含めた累計は10億円を突破する見通し。

 17年度に予定されているのは▽にぎわいづくり音楽列車事業(1600万円)▽クラシック入門コンサート(1900万円)▽定期演奏会(2150万円)▽ニューイヤーコンサート(2300万円)▽第九演奏会(1億3千万円)▽小中学校と高校での指導やミニ演奏会(5620万円)▽演奏会に最新の映像技術を活用するなどして新たな音楽文化創造を目指す事業(5500万円)-の7事業。

 このうち徳島駅-日和佐駅を列車で往復し、美波町でコンサートを行う音楽列車事業は5月に実施された。

 これまで記念オーケストラ関連の事業は、県文化振興財団が発注者となって元請け業者に委託。元請け業者は演奏家の手配、演奏料の支払い、東京でのリハーサル準備などをプロダクションに再委託していた。

 川岸氏にいくら支払われたかが分からないなど、事業費の流れが不透明との批判が相次ぎ、7月に徳島市で催される定期演奏会からは、プロダクションが担ってきた演奏料の支払いなどを県や文化振興財団が直接行う。脱税問題が表面化して以降、プロダクションは事業に関与していない。