「清流の郷」が運営する観光温浴施設「ブルーヴィラあなぶき」=美馬市穴吹町口山

 美馬市穴吹町の観光温浴施設「ブルーヴィラあなぶき」を運営する第三セクター・清流の郷(さと)(佐藤公美社長)は29日、臨時株主総会を開き、12月末で解散することを決めた。経営不振で累積赤字9245万円の解消にめどが立たず、再建は困難と判断した。施設の営業は9月末で休止する。施設を所有する市は、新たな指定管理者を決めて来年4月に再オープンする方針。

 清流の郷によると、最近10年で赤字決算となったのは6回。資本金8500万円(うち市出資金6400万円)を取り崩してきたが、2014年度に設備修繕で入浴を1カ月休止したことや夏場の悪天候で予約のキャンセルが相次いだことから、同年度決算で純損失786万円を計上して債務超過に陥った。16年度も310万円の赤字を計上した。

 総会は非公開で開かれ、株主である市、JA美馬など11人・団体のうち、団体代表者ら6人が出席した。佐藤社長が「累積赤字が増え、経営を続けられない」と年内いっぱいでの解散を提案。採決で反対はなく、解散が承認された。

 累積赤字の取り扱いは未定。市は年内をめどに新たな指定管理者を探すとともに、再オープンに向けて客室の改修などを行う。現従業員19人の再就職も支援する。

 同社は、施設が開業する前年の1997年に発足。当初は年約13万人の入館者があり、売上高は2億円前後で推移していたが、近年は年約7万~8万人に減少するなどして約1億1千万~1億3千万円に落ち込んでいた。市は08年度から同社に指定管理料を支出しており、16年度末までの累計額は約1億3千万円。

 市は「健全な経営ができる業者を指定管理者にしたい」としている。