室内に整然と並ぶロッカー式の納骨堂。高齢者も足を運びやすい=徳島市の観音聖陵

骨つぼもカラフルに=徳島市の観音聖陵

アーティフィシャルフラワーで作られた仏花。上品な華やかさがある=藍住町のプランタン

 亡くなった家族や先祖に手を合わせる場所として欠かせないのがお墓や仏壇。少子化や高齢化に伴い、日頃の管理が難しくなる中、時代のニーズを捉えたサービスが徳島県内でも増えつつある。

 ぶつだんのもり(徳島市)が徳島市勢見町で運営している室内納骨堂「観音聖陵」。3階建ての近代的な建物の中に入ると、骨つぼを納めるためのロッカー式の納骨堂が整然と並んでいる。宗派を問わず、ここで遺骨を永代管理するという。

 1251組分の鍵付き納骨堂を備える。天候にかかわらず、お参りできる新しいタイプの墓として広まりつつあり、昨年7月の開設以来、市内外の160組が故人の遺骨を納めたり、将来自分が納まる場所を予約したりしている。一緒に仏像や仏具を並べると、コンパクトな仏壇のようだ。

 お墓の形こそ簡素なものの、「熱心にお参りに来られています」と岸本耕三社長は言う。墓地といえば静かな山腹や寺院の境内に構えるところが多いので、高齢になると墓参りや草刈りが難しくなる。その点、室内納骨堂は立地に優れ、冷暖房完備で車椅子でも移動が簡単なこともあり、足を運びやすいとのこと。

 火災を防ぐため、供える線香やろうそくはLED式。一人暮らしの高齢者が自宅の仏壇で安全に使える商品としても勧めている。

 岸本社長によると、近年はマンションの間取りや洋室の雰囲気に合う仏壇も増えており、需要は減っていないとしている。「時代が変わっても、手を合わせることを大事にしたいという、日本人の心が残っていることに救いを感じる」と話す。

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 フラワーショップ・プランタン(藍住町)では、アーティフィシャルフラワーによる仏花を提案。花瓶の水を替える手間が掛からないとして、シニア層に好評という。

 アーティフィシャルフラワーは欧米発祥の高級造花。ユリやキクなどを上品にまとめた仏花は、どことなく和の雰囲気が漂う。生花に比べて、季節を問わず多様な組み合わせができるのが強みで、店主の小堀眞由美さん(70)は「故人が好きだった花を加えたり、遺影のそばに供えたりといろんなアレンジに応えます」と話す。

 長年フラワーアレンジメント講師を務めてきた小堀さんは2年前にこの店を開き、造花のコサージュやオブジェを販売している。仏花の取り扱いはまだ珍しく、売り場に占める割合が徐々に増えているという。