石井小が寄付金で購入し、会議室に並べた本とタブレット端末。壁には富野さんの作品が飾られている=石井小(石井町提供)

 石井町の美術愛好家でつくる「石井美術の会」が、昨年12月に開いた初代会長・富野徳さん=享年(94)=の遺作展の売り上げ112万8千円を石井小学校に寄付した。石井小は本の購入に充て、「富野文庫」を設ける。

 富野さんは生前、町内で開業医をする傍ら、独学で油絵を描いた。昨秋に石井小近くの自宅兼医院が取り壊されることになり、遺族が作品を会に託した。

 遺作展は町中央公民館で開かれ、富野さんが国内外で制作した風景画など123点を1点5千~5万円で即売し、全て売れた。

 遺族は石井小に「読書をして心を耕してほしい」と要望。石井小は絵本や小説など約200冊を購入し、新年度、校内3カ所に文庫を設ける。授業で使うタブレット端末7台も購入した。

 喜多利生校長は「子どもたちが読書に親しむ機会が増える。ありがたい」と話した。