神山町にサテライトオフィス(SO)を置くデザイン会社「ドローイングアンドマニュアル」(東京)が、徳島を舞台にした映画「youth(ユース)」を製作する。7月中旬に撮影する予定で、同社とロケに協力する県が、クライマックス場面に出演するエキストラ約170人を募集している。

 「youth」は、同社の菱川勢一社長(48)=東京都世田谷区=が脚本・監督の両方を担当。社会に疑問や閉(へい)塞(そく)感を抱く23歳の若者5人が、県庁での暴動を企てるストーリーだ。キャストには、県出身の俳優岡崎森馬さんらを起用した。

 菱川監督は「地方コミュニティーの持つ懐の深さや人同士の絆に憧れる」と、徳島を舞台に選んだ理由を挙げる。「社会を冷めた目で見る若者には『自分たちがまだ青い』ことを自覚させ、大人には若者の話に耳を傾ける必要がある、と思わせたい」と言う。

 ロケは県庁をはじめ徳島市内の繁華街や神山町の商店などで16~21日に行う。8月下旬に徳島と東京を皮切りに公開し、来年1月に米国ユタ州で開かれる映画祭への出品も目指している。

 エキストラが参加する撮影は16日午後2~5時ごろ、県庁正面玄関前で。募集する役は▽「一般県民」約100人▽「機動隊員」約50人(ひげのない男性)▽「県関係者」20人程度(20~60代の男女)。

 希望者は県庁や県ホームページで入手できる申込書に記入し、メールかファクス、はがきで申し込む。問い合わせ、申し込みは県地方創生推進課<電088(621)2364、ファクス088(621)2829>。7日の消印有効で、応募者多数の場合は抽選。