花火師を目指して修業に励む安岡さん=阿南市新野町

 阿南市新野町の花火製造会社「岸火工品製造所」で、高知市出身の安岡沙都(さとこ)さん(18)=阿南市津乃峰町戎山=が花火師を目指して修業している。県内の女性花火師は、同社にいる安岡さんの先輩の2人を含めて計7人いるが、いずれも30~60代で10代は安岡さんだけ。6日に同市橘町の橘神社で行われる夏祭り「祇園祭」で、安岡さんが手掛けた花火が初めて打ち上げられる。

 安岡さんは2010年8月、小学校6年生の時に訪れた高知県安芸市の花火大会で、打ち上げ花火に初めて出合った。大勢の観客から拍手が湧き起こる様子を目の当たりにし「自分も花火師になって人を感動させたい」と思うようになった。

 昨年1月、南国市の高知東工業高校の2年生だった安岡さんは花火師になるために就職活動を開始。高知県内には花火玉の製造会社がなかったため、南国市の花火販売会社から岸火工品製造所を紹介してもらい、高校卒業後の17年4月に入社した。

 現在は、同社の専務で花火師の岸洋介さん(30)らの指導を受けながら、花火の色を決める「星」と呼ばれる火薬玉作りに励んでいる。その後は、花火を開かせる「割薬」と「星」を半球体の容器に入れて玉を作る「仕込み」や、玉の表面をクラフト紙で覆う「玉はり」の技術を習得する。

 岸さんによると、個人差もあるが、一人前の花火師になるには少なくとも5年以上かかるとされている。男女問わず伝統技術の継承は課題になっており、岸さんは「手先が器用で物覚えも早い。今後の成長が楽しみ」と安岡さんに期待を寄せる。

 安岡さんは「将来の夢は地元の高知で自分が仕込んだ花火を打ち上げること。人々を感動させる花火を作れるよう、日々の修業を大切にしたい」と力を込めた。