3月15日に東京へ出張する機会があったので、前日オープンしたばかりの山手線49年ぶりの新駅「高輪ゲートウェイ駅」まで足を伸ばしてみました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあってか、いつもは混雑している山手線車内は楽々座れるほど空いていたのですが、高輪ゲートウェイ駅内外は大盛況。鉄道ファンだけでなく、家族連れやカップル、若い女子グループなども訪れ、東京で今最もアツい観光スポットという様相でした。

 
 

 羽田空港からモノレールで浜松町駅に到着し、山手線に乗り換えて高輪ゲートウェイ駅に向かいます。ホームに降りたってまず感じるのが、その開放感です。外装や構内の手すりなどにガラスが多く使われているため、自然光が行き渡って明るく広々として感じるのです。改札は階段を上がった2階部分にあるのですが、改札階から階下のホームの様子をガラス越しに一望できるので、鉄道ファンを含め多くの来場者が電車を撮影していました。

 

 また、ホームの端から駅に出入りする山手線や京浜東北線の電車を間近に見ることができ、駅の東側にある車庫?に止められた車両も一望できるため、こちらも多くの鉄道ファンがしきりにシャッターを切っていました。

 
 
 

 高輪ゲートウェイ駅のデザインを手掛けたのは、2020東京オリンピック・パラリンピックの開・閉会式が行われる新国立競技場の設計も手掛けた隈研吾さんです。折り紙をモチーフに和のテイストを取り入れたというそのたたずまいには、日本的な繊細な美しさを感じます。残念ながら周辺に駅を一望できて無断で立ち入れそうな高台がなく、駅のすぐ前は再開発のため高いフェンスで覆われていましたので、その全体像を写真に収めることはできませんでした。脚立を持参すれば駅単体の写真は撮れそうですが、一緒に記念撮影とまではいかないかもしれません。

 
 

 駅正面の駅名の表示が明朝体になっていることが一部で議論になっていますね。見づらいでしょうか? それとも新鮮でかっこいいでしょうか? 皆さんはどう思われますか?

 
 

 14日には開業初日の日付が入った切符を記念に購入しようという人が殺到して長い行列ができ、最大3時間半待ちになったことから「ディズニーシーのトイストーリーマニアを超えた」などと話題になっていました。購入した切符を早速、転売に出す人もいたようですが…。駅で降りたものの切符を買えないと電車に乗れないので、歩いて数分の距離にある両隣の品川駅と田町駅に向かう人も続出したとか。幸い2日目はそこまで混雑しておらず、20分弱の待ち時間で購入できました。券売機3台の他に、指定券などが買える機械もあるようですね。

 
 
 

 乗車券の購入は駅員さんがテキパキと誘導してくれるので大きな混乱はありません。日本で唯一電車が走っておらず、ICカード乗車券も使えない徳島県民には、全体がデジタルサイネージで日本語と英語が一定間隔で切り替わる運賃表のかっこよさがまぶしすぎました…。駅の西側に出て階段を降りてから数百メートル歩いたところでは、開業記念のスタンプが設置されており、こちらは5分ほど並んで押すことができました。スタンプ台紙は1人1枚となっています。

 
 

 先ほど触れたデジタルサイネージは構内のあちこちに設定されていて、無人コンビニや案内ロボットも設置されています。まるで漫画やアニメに登場する「未来」を具現化したような感じです。この日は遭遇できなかったのですが、お掃除ロボットなども活躍しているそうです。無人コンビニやスターバックスはこの日はまだ開業準備中で、今週末23日にオープンするそうですので、この時もまた多くの見物客が殺到するかもしれません。

 

 改札のすぐ外にはAIガイドが設置されています。男性キャラクターの端末と、女性キャラクターの端末があるそうですが、男性キャラクターの方は利用者がいましたので、女性キャラクター「渋谷さくら」さんだけ撮影してきました。タッチパネルに加え、受話器でも質問ができるそうですが、この日は新型コロナウイルス対策で受話器が使用不可となっていました。何もしなくても髪をかき上げたり、手を振ったりして、生きているかのような動きに目を奪われてしまいます。鉄道ファンだけでなく、アニメファンも取り込む戦略でしょうか!?

 
 

 先ほども触れましたが、駅周辺はまだ再開発の途中で、イベントスペースとして設置されているとんがり屋根の建物群以外は何もありません。飲食チェーンの「高輪ゲートウェイ店」のようなものもまだほとんど進出していないようでした。日曜ということもあってお休みの店も多かったです。記念グッズのようなものが買えたらなと思っていたのですが、まだ先になりそうですね。

 

 最後に、個人的な高輪ゲートウェイ駅の見どころを挙げさせていただくとすれば、駅の中から見上げる骨格です。高い天井を複雑に組み合わさりながら支える鉄骨や鉄パイプは、無骨な中にも美しさがあり、純白のその姿は巨大な生き物の骨格標本のようでもあって、見ていると引き込まれてしまいます。半世紀ぶりに山手線に登場し、いろいろな方面で都民をざわつかせている高輪ゲートウェイ駅。機会があれば訪れてみててはいかがでしょうか。(R)