男性によるDV防止活動に取り組む「パープルシードあなん」の福谷代表。ポスターを作り啓発にも力を注ぐ=阿南市役所羽ノ浦支所

 女性の問題と捉えられがちなドメスティックバイオレンス(DV)の防止策を男性目線で考えようと、元阿南市職員の福谷美樹夫さん(61)=同市羽ノ浦町中庄=らが市民団体「パープルシードあなん」を立ち上げ、啓発活動を続けている。勉強会や講演会を開いたりポスターを作ったりしてDV撲滅の機運を高め、男性が加害者とならない地域社会づくりを目指す。

 パープルシードあなんは、代表を務める福谷さんら50、60代の男性4人を中心に活動している。メンバーは女性を含む15人で、月1回の勉強会を取り組みの柱に据え、家庭内での出来事や身近なDV事案について話し合い、DVのない男女の関係づくりの方策を考えている。

 2014年の結成時から勉強会を重ね、殴る蹴るの身体的暴行だけでなく、「行動を監視する」「ののしる」といった精神的暴力もDVに当たることを学んだ。身近な地域社会にDVが存在することを認識したという福谷さんは「男性の心に潜む男尊女卑の考えを改め、妻や交際相手をストレスのはけ口にしない生き方をしなければならないと思うようになった」と話す。

 男性側の意識を変えるため、「DVが子どもに与える影響」などをテーマにした臨床心理士や大学教授らによる講演会も企画。8日午後1時半からは阿南市の富岡公民館で、関西大の多賀太教授(ジェンダー論)の「男性の立場から取り組むDVのない地域づくり」と題した講演会を開く(入場無料)。

 今年4月にはDV撲滅を誓うメッセージカードを持つ男性108人の写真を掲載した啓発ポスター約200枚を作り、市内の高校などに配った。

 福谷さんは「男性が加害者になってしまわないよう、気付きを得る場を提供し続けたい」と意気込んでいる。